エルトン・ジョンの音楽が素晴らしいといえる要素は、
クセの強いメロディ、
詩(理解は和訳だが)の他、
『ビートルズ路線のバンドサウンド』だから。
バニー・トゥピンの唯一無二の詩と同様、
アレンジやミックスの作業は、
バンドメンバー、アレンジャー、
プロデューサーに委ねる。
みんなで作った音楽というのが、
響きに厚みを持たせていると思われる。
無駄がなく、全てが効果的に繊細に絡み合い、
遊び心さえも計算されてるのでは?
と思わせる知的なアンサンブル。
もはやビートルズを凌駕しているともいえる。
そもそも、無駄な音とエフェクトで
音同士、フレーズ同士の距離がなく、
ゴワーっとごまかす感じの音楽は、
昔も今もあまり好きではない。
ビーチボーイズにハマらないのは、それが理由。
この曲は、人生を形成した10枚に挙げた、
「キャプテン・ファンタスティック」より。
ローズ系エレピと、
コンプ強めのフェンダー系ギターの多重録音と、
パーカスの絡みが、
個性的な印象。
ミドル8で、エレピを左右に振るやつと、
マラカスやハイハットやトライアングルと
ハイ上がりな場所でシンクロするアコギが
さりげなく効いている。
面白く、かわいく、繊細で美しい。
理想の女の子のような曲。