◇ 練習を練習と思っているうちは、
苦痛で苦痛で仕方ないでしょう。
そんな作業しなきゃいけないなら、
音楽をやめたほうがいい。
『自分が音を楽しみ、人の心を動かすために、
必要なワクワクする作業』と思えている、
僕は幸せ者。
◇ 自分の音楽を「自己満足」と定義し、
らく印を押したその時点で、
残念ながらそれは本当に「自己満足」になり下がり、
そこからやり直すことは不可能。
だから「自己満足」だなんて軽口を叩いたこと、
いまだかつて、一度もない。
『僕は自分を満足させるためだけに音楽をやっています』
とは公言しているものの、自己満足とは全くの別物。
一緒にしないでほしい。
「人を幸せにするために音楽やってます」という音楽家より
よほど聞き手のことも考えている。
もっとも、その聞き手の優先順位、最上位は
『音楽をやっている人』だが。
暗号を組み込む等、
聞き手に簡単な挑戦をしていくのが
僕のスタイル。
素人リスナーが好きなのは、
小さい音かバカでかい音で
必要以上にドラマチックで、
わっかりやすいものですから。
よしんば、そういう魔法(印象操作)を使ったとして、
音楽人には見透かされ、うしろゆびを指される
なんていうのもごめんだし。
恥ずかしくてできないよね、そんなの。
2019 賀正